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大切にして欲しいあなたの睡眠
日本人の5人に1人が自覚している睡眠の悩み快適な眠りのためには、睡眠に関する正しい知識をもつことが大切
内山 真 /城戸 真亜子
聞き手:城戸 真亜子さん(タレント・画家)
話し手:内山 真先生(国立精神・神経センター精神保健研究所 精神生理部 部長)
「夜、なかなか寝付けない」「朝早く目が覚めてしまう」…。
日本人の5人に1人は、このような睡眠のトラブルを自覚しているといわれています。
なかには間違った対処法や眠ることにこだわり過ぎて、逆に眠れなくなってしまうケースも多いとか。どのようにすれば快適な睡眠が得られるのでしょう。

眠れないときの正しい対処法や日常生活の工夫など、タレントで画家でもある城戸真亜子さんが不眠症治療第一線の専門医にお伺いしました。

眠れないとき、アルコールに頼る日本人?
【城戸】 昨年、日本を含む世界10カ国で睡眠に関する実態調査が行われたと伺いましたが、どのような調査だったのでしょうか。
【内山】 これまで、世界共通のフォーマットで睡眠に関する調査が行われたことはありませんでした。今回は日本をはじめ中国やヨーロッパ諸国、南米など10カ国で同じ調査を行い、睡眠に関する各国の状況を比較してみました。その結果、不眠の悩みは先進国の方が多く、先進国ではほぼ共通して5人に1人、約20%前後が睡眠の悩みを自覚していることがわかりました。
【城戸】 私たち日本人の睡眠に関しては、どのような結果が得られたのでしょうか。
【内山】 まず特徴としてあげられるのが、国際間を比較したところ眠れないときの対処法としてアルコールに一番頼っているのが日本人で、逆に医師に一番相談しないのも日本人だったという点です(図)。日本人はヨーロッパの人々と比較すると一年間の平均アルコール摂取量が少ないんですね。それなのに「眠れないときにどう対処しますか?」という質問に対して、30%の人が「アルコール飲料を飲んだ」と回答しているのです。これはかなりの日本人が寝酒に頼っていることになります。
(図)
◆不眠解消の対処法−1
【医師に受診した】
◆不睡解消の対処法−3
【アルコール飲料を飲んだ】
グラフ06 グラフ08
出典:睡眠疫学調査[SLE-EP Survey]2002
【城戸】 寝酒はよく聞く話ですね。お酒の好きな方に「そんなに飲んで大丈夫?」と聞くと、「飲まないとかえって眠れないから、飲んだほうが身体にいいんだ」とおっしゃることが多いです。
【内山】 アルコールの評価はとても難しいんです。リラックスできる、アルコールを楽しめる適度な量であれば全く問題はありません。外国でもナイトキャップといって、寝る前にごく少量のアルコールをたしなむ習慣がありますが、これもリラックスが目的なんですね。でも、眠るためのアルコールというと話は違います。睡眠薬代わりに大量のアルコールを繰り返し飲んでいると、徐々に量も増えて依存症になる危険があります。またアルコールは体内ですぐに分解されるため2〜3時間で目が覚めやすく、後半の睡眠が浅くなってしまいます。睡眠全体を考えると、時間としての量は確保できても睡眠の質は悪化してしまいます。
※この対談記事は3月21日(金)読売新聞全国版で掲載されたものです。
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