| 【城戸】 |
昨年、日本を含む世界10カ国で睡眠に関する実態調査が行われたと伺いましたが、どのような調査だったのでしょうか。 |
| 【内山】 |
これまで、世界共通のフォーマットで睡眠に関する調査が行われたことはありませんでした。今回は日本をはじめ中国やヨーロッパ諸国、南米など10カ国で同じ調査を行い、睡眠に関する各国の状況を比較してみました。その結果、不眠の悩みは先進国の方が多く、先進国ではほぼ共通して5人に1人、約20%前後が睡眠の悩みを自覚していることがわかりました。 |
| 【城戸】 |
私たち日本人の睡眠に関しては、どのような結果が得られたのでしょうか。 |
| 【内山】 |
まず特徴としてあげられるのが、国際間を比較したところ眠れないときの対処法としてアルコールに一番頼っているのが日本人で、逆に医師に一番相談しないのも日本人だったという点です(図)。日本人はヨーロッパの人々と比較すると一年間の平均アルコール摂取量が少ないんですね。それなのに「眠れないときにどう対処しますか?」という質問に対して、30%の人が「アルコール飲料を飲んだ」と回答しているのです。これはかなりの日本人が寝酒に頼っていることになります。 |
| (図) |
◆不眠解消の対処法−1
【医師に受診した】
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◆不睡解消の対処法−3
【アルコール飲料を飲んだ】
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| 出典:睡眠疫学調査[SLE-EP
Survey]2002 |
| 【城戸】 |
寝酒はよく聞く話ですね。お酒の好きな方に「そんなに飲んで大丈夫?」と聞くと、「飲まないとかえって眠れないから、飲んだほうが身体にいいんだ」とおっしゃることが多いです。 |
| 【内山】 |
アルコールの評価はとても難しいんです。リラックスできる、アルコールを楽しめる適度な量であれば全く問題はありません。外国でもナイトキャップといって、寝る前にごく少量のアルコールをたしなむ習慣がありますが、これもリラックスが目的なんですね。でも、眠るためのアルコールというと話は違います。睡眠薬代わりに大量のアルコールを繰り返し飲んでいると、徐々に量も増えて依存症になる危険があります。またアルコールは体内ですぐに分解されるため2〜3時間で目が覚めやすく、後半の睡眠が浅くなってしまいます。睡眠全体を考えると、時間としての量は確保できても睡眠の質は悪化してしまいます。 |
※この対談記事は3月21日(金)読売新聞全国版で掲載されたものです。
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