最近は24時間社会、ストレス社会などとも言われ、眠れない人、眠らない人が増えています。勤労者約8,000人を対象に行った調査では、4人に1人が不眠を訴えており、性別では女性が、勤務形態では「夜勤なし」に比べ「夜勤あり」に多い傾向がみられました。活動的な毎日を送りよい仕事をするためには、質のよい睡眠が不可欠です。働く世代の睡眠実態をみながら、快眠を得るための生活改善の基本についてお話ししたいと思います。

 2003年12月16日〜18日に、ビジネスマンを中心としたモニターグループを対象に、インターネットによる睡眠実態調査を行いました。出張の際、移動中に2回に1回以上の割合で居眠りをする人は64.5%(図1)、職場での居眠り経験がある人は48.8%(図2)、朝起きれなくて遅刻や欠勤の経験がある人は19.1%でした。さらに、「会議や機械・車の運転など、集中しなければならない業務中に86.4%の人が眠気を経験しています(図3)。これらの結果から、ビジネスマンがいかに睡眠不足の状態にあるかがわかります。



 「仕事の質を保つために睡眠時間の確保を心がけている」と回答した人は74.5%にのぼりますが(
図4)、約半数の人が睡眠時間6時間未満という結果です(図5)。いい仕事をするためには睡眠が重要だと理解しているにもかかわらず、実際には睡眠時間が確保できていない現状が浮き彫りになりました。睡眠時間が十分にとれない要因としては、残業や仕事によるストレスなどが推測されます(図6,図7)

 これらの結果から、働く世代の睡眠障害を改善することは、仕事と生活の質を向上させるうえで非常に重要な課題だと言えるでしょう。



 平日と休日の睡眠時間の差をみると、半数近い人が休日は平日に比べて2時間以上長く床にいることがわかります(
図8)。これでは、不眠の悪循環が生じて快適な睡眠はいつまでたっても得られません。

 では、快適な睡眠を得るためにはどんなことに注意すべきでしょうか。今年、「働く世代の快眠指針作成委員会」が「働く世代の快眠10ヵ条」を公表しました。これは、睡眠学や産業衛生学の立場からの提言をまとめたものです(
図9)。働く世代の快眠10ヵ条では、充分かつ快適な睡眠の重要性、睡眠時間の考え方や、昼寝の有用性、スムーズに眠るための工夫など、生活習慣上の留意点がまとめられています。この中では、生活習慣を改善しても眠れない人は、早めに受診することも勧めています。よい仕事をするためにも、是非よい眠りを確保し、豊かな日常生活を送っていただきたいと思います。

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