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ビジネスマンを取り巻く環境と睡眠障害
無視できない不眠の弊害
不眠によって十分な眠りが確保できないと、日中に眠気が生じ、集中力、記憶力、思考力などが低下します。こうした精神運動機能の障害によって注意力や作業能力が低下し、仕事や学業成績不振の原因ともなります。さらには、運転中や作業中の事故が発生しやすくなります。実際に、不眠症のある人では交通事故の発生率が健常者の約2倍にのぼることがわかっています。また、スリーマイル島の原発事故やスペースシャトル・チャレンジャー号の爆発事故も、極度の睡眠不足状態にあったスタッフの判断ミスにより生じたことが明らかになっています。
不眠の弊害の発生機序
「不眠の弊害の発生機序」
伊藤 洋 臨床精神病理 4(増刊):39-46, 2001
コラム
睡眠不足が大惨事の原因に!

1986年1月28日、7人の宇宙飛行士を乗せたスペースシャトル・チャレンジャー号は、発射73秒後に、固体燃料ロケットに異常をきたし爆発した。事故原因は、外部燃料タンクと固体燃料ロケットの接合部に使用されるOリングの欠陥であった。しかし、Oリング製造元およびNASA職員の、打ち上げ前の睡眠時間は平均6時間で、打ち上げの責任者の睡眠時間は数時間と極度の睡眠不足状態にあったことが判明した。結局、チャレンジャー号の爆発事故は、“Oリングの欠陥”以前に、不眠不休の仕事で注意力散漫となっていたスタッフが整備不良を見逃したことが、事故の根本的な原因であったといえる。また、同年に起きたチェルノブイリ原発事故も、管理者の勤務交代直後に発生しており、睡眠不足による操作ミスが指摘されている。
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